Samba Saravah (Pierre Barough)

サイン本

きっかけは友人が買った「男と女」のサントラだった。
僕が高橋幸宏を好んで聞いていたこと以上に友人が影響を受け、サントラを買ってきたのだ。
10代の終わりか20代の始まりの頃だ。


僕は友人のアパートでそのイントロのスキャットを聞くなり「ああ、この曲」とちょっと苦笑いだった。
フランシス・レイの有名すぎる曲はそのときの僕にとってちょっと気恥ずかしかった。
でも自分が気になったのはその何曲かあとに流れてきたぼそぼそと歌う奇妙な歌だった。
今まで聞いてきた音楽とは異なる音楽。
そのときはボサノヴァなんてよく知らなかった。


いまでもバルーのSamba Saravahは僕にとって特別な曲だ。
お世辞にも良いとは言えない音質だが、そこには唯一の空気が流れている。


今日本屋でバルーの本を買った。
本人のサインが入っている。


Saravah!